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講義名 自然科学に親しむ
代表ナンバリングコード
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2
代表曜日 水曜日 代表時限 4限前半
校地 町田キャンパス
授業科目の区分 共通教育
実務経験の有無
開設学科・年次 全学科・1年次
必修・選択の別 選択

所属名称ナンバリングコード

担当教員
職種氏名所属
非常勤講師◎ 佐伯 恵太指定なし

授業概要(教育目的) 自然科学の教養は、私たちが日常生活を送る上で必要不可欠な知識である。しかしながら、それらが生活の中で当たり前の存在であるがゆえに、私たちはその不思議に目を留めることが少ない。そこで本講義では、学生の皆さんが、身近な自然科学への理解を深め、科学的な思考・科学的な視点を持つことを目的として展開する。具体的には、科学の基本的な原則や方法論、自然界の理解、科学技術の日常生活への応用や現代社会への影響、科学的な思考などについて、事例を紹介しながら、自然科学の魅力と実用性を伝える。さらに、講師から知識として教わるだけでなく、自ら自然科学の最新の研究成果や社会との関連について調べ、情報を精査し、相手に伝わるよう工夫して発表を行うことで、授業終了後も自然科学を積極的に学ぶ意欲と、科学と社会の問題を自分事化して考える姿勢を育む。
学習計画
自然科学に親しむ
授業テーマ学習内容(アクティブラーニング・情報リテラシー教育・ICT活用を含む)教室外学習(予習・復習)の内容教室外学習の時間(分)
第1回「科学/自然科学」とは何か
サイエンスコミュニケーターとしての講師の活動紹介を通して、「自然科学」の分野がいかに多様かつ重要で、社会と密接に関わっているのかを伝える。その上で、学生ひとりひとりが持っている「科学」のイメージを確認し合いながら、「科学」や「自然科学」の定義やその実例を伝え、「(自然)科学」そのものを正しく理解する。「自然科学」の定義とその捉え方の多様さについて授業スライドを復習して理解すること。また、テレビやネットの記事などで自然科学に関するニュースを見て、次回授業で簡単に発表できるようにしておく。190分
第2回100分でざっくりわかる科学史自然科学の分野の歴史的な発見をピックアップして紹介する。歴史的な大発見の繰り返しの中で、今日の豊かな暮らしや社会が実現していることを感じてもらう。興味深いエピソードを掻い摘んで解説する。また、初学者が科学史に親しむのに適した書籍や漫画、アニメ、動画などについて授業でも取り上げつつ、授業内で扱いきれないおすすめのコンテンツについても紹介する。授業で紹介したコンテンツの中から特に興味が持てそうなものを選択し、視聴する。次回の授業時に感想を発表できるようにしておく。190分
第3回100分でざっくりわかる最新科学第2回とは対照的に最新の研究成果や科学技術について紹介する。生物・化学・物理などの分野における最新の研究成果と社会との関わりについて紹介する。授業の後半では感想をシェアするだけでなく、最新の科学技術の応用の可能性について、自由な発想で発表してもらい議論する。第1回〜3回までの内容を振り返り、授業を通して得た気づきや学びについて、レポートにまとめて提出する。190分
第4回科学リテラシーとは何か:今身につけるべき科学リテラシー科学的なものの見方や考え方について、これまでに学んできた内容と絡めながらレクチャーする。具体的な研究の事例を取り上げ、自然科学分野の研究のプロセスを紹介する。また、研究成果や科学に関する情報を読み解く側としての心得、留意すべき事柄についても取り上げる。ネット上の科学に関する記事や動画の中から、科学的な問題点(情報の誤りや誇張、論理の飛躍など)を見つけ出し、次回の授業で発表すること。190分
第5回統計の基本 ~数字に騙されないために科学リテラシーとも関わる統計の基本について、平均値や中央値、有意差検定などを取り上げる。年収などの身近な話題も取り上げながら、実践を通して科学的なデータの扱い方、解釈の仕方について学ぶ。巷に溢れる様々な数字(データ)について、その平均値や中央値などを求め、直感的な自身の認識と照らし合わせてみることで理解を深める。
190分
第6回科学と社会とつなぐサイエンスコミュニケーションサイエンスコミュニケーションをテーマに、これまで取り上げてきた自然科学の諸分野と社会の関わりについて改めて学ぶ。また、授業後半(第7回以降)の「自ら調べて発表するワーク」に向けて、伝え方などの基本を学ぶこれまでの授業で扱った中で特に興味を持った科学に関する内容ついて、家族や友人などに伝え、その結果をレポートにまとめて提出する。190分
第7回家政学の中のサイエンス(自然科学)学生の皆さんにとって関わりの深い(衣食住・保育などの)家政学の分野の中から、自然科学、特に最新の科学技術と関わる内容などを取り上げて紹介する。家政学と関わりのある自然科学(特に科学技術)について調べ、次回の授業時に発表する。この発表は全員が行うものとする。190分
第8回プレゼン:家政学×自然科学事前に各々調べてきた「家政学×自然科学」を全体向けに発表する(発表形式などは授業内で共有)。投票を行い、最終発表で扱うテーマを決定する。選ばれたそれぞれのテーマを担当するグループを作成し、今後はグループ単位で役割分担して、リサーチ・資料作り・発表を行う。グループで発表するテーマに関するリサーチを行い、次回のグループワーク時に活用できるよう情報をまとめる。190分
第9回「家政学×自然科学」リサーチ&資料作り①チームで役割分担して、情報を集める。早いグループは発表用の資料作成も並行して進める。講師からは情報収集の方法、得られた情報の精査の仕方を中心にレクチャーを行う。各自担当したパートのリサーチ及び資料作りを行う。190分
第10回「家政学×自然科学」リサーチ&資料作り②前回に引き続き、リサーチ・発表スライド作成を進める。講師からは、スライド作成にあたり、情報の取捨選択や要点の整理についてアドバイスを行い、重要な観点の抜け漏れ等も適宜指摘する。担当したパートのスライド作成を行う。190分
第11回「家政学×自然科学」スライド作成&発表準備スライドの仕上げと発表の準備、練習を行う。発表練習においてはサイエンスコミュニケーションの観点から「伝え方・表現の仕方」の指導も行う。発表練習を行うことで、要点・論点の整理が出来る。授業内で紹介した伝え方、表現の仕方に関する動画や記事などを読むこと。また、可能な限り知識として覚えるのではなく、実際に誰かを相手に「伝える」ことを通してスキルとしての習得に励むこと。190分
第12回「家政学×自然科学」発表練習&フィードバック用意した発表用スライドを使って講師に対して発表を行い、フィードバックを得た後、グループ内でスライドの内容、発表の仕方の両面から改善案について議論し、ブラッシュアップを行う。発表当日に備え、各々発表練習を行う。1人での練習ではなく、相手に聞いてもらう形で練習できると尚良い。190分
第13回「家政学×自然科学」発表会各グループで全体向けに発表を行う。発表終了後には講師と学生からフィードバック。また、講師も「家政学×自然科学」に関して発表を行う。自身(自グループ)の発表を振り返り、良かった点と改善できる点を洗い出す。その際、面白さやわかりやすさという観点だけでなく、「科学的に正しく伝わるかどうか」「興味を持ってもらえるかどうか」の観点で振り返ること。190分
第14回「自然科学に親しむ」振り返り発表を含めた授業全体の振り返りを行う。各々の気づきや学びを全体向けに発表して共有し、講師からもフィードバックを行う。後半はレポート作成の時間とする。レポート作成が授業時間内に終わらなかった場合、翌日中に提出すること。授業全体を振り返り、自然科学の諸分野の内容、性質、科学的なものの見方や考え方に関する理解を深めること。190分
学生へのフィードバック方法 授業中に発言の機会を設けてそれに対してコメントすると共に、第3回、6回後のレポートについてはそれぞれ次回の授業の冒頭で紹介し、フィードバックを行う。グループワーク中も各グループを見回り、適宜フィードバックを行う。
評価割合 平常点20%、中間レポート15%×2回、最終レポート30%、発表20%
参考図書 世界でいちばんやさしい 教養の教科書 [自然科学の教養] / 児玉克順(著)・Gakken
ディプロマポリシーとの関連 ・人間社会と自然の多様性を豊かな知識と深い思考をもって理解し、そのあるべき姿を的確に判断して提案できる能力
学生へのメッセージ ・出欠は毎回確認する
・授業の運営、詳細については初回授業時に口頭で説明を行う
・自然科学(理系分野)が得意でない学生、高校時代に理系科目を詳しく学んでこなかった学生も歓迎する

「自然科学に親しむ」という講義名の通り、自然科学(理系分野)の深い知識の習得は目指しません。自然科学というものがいかに社会や皆さん自身と密接に関わっていて重要なものであるかを感じていただき、興味をもつきっかけの場になればと考えています。難しい数式なども使用せず、面白いトピックを中心に扱いますので、「科学が苦手」と感じている方こそ、ぜひ受講を検討してください。
評価方法 ・平常点については、出席率および、授業内活動(発言やグループワークでの積極性)について評価する
・中間レポートについては、自由記述形式で、授業の内容の理解度や、学んだ知識の応用について評価を行う。
・最終レポートも同様に、授業の内容の理解度や、学んだ知識の応用について評価を行う。
・発表は、スライドの作成および発表の技術を中心に、積極性なども加味して評価を行う。
履修条件 なし
学習計画注記 履修者数に合わせてグループの人数や各グループの発表時間を調整する。それに伴い、授業のスケジュールが変更になる可能性があります。
参考URL https://hon.gakken.jp/book/1340689000
教育等の取組み状況
該当有無 概要
実務経験を活かした授業
講師はサイエンスコミュニケーターとして、科学イベントの司会、サイエンスショーの企画・出演、科学を題材にした動画の制作など、多岐にわたる実践を行っており、授業内では自然科学の知識だけでなく、科学と社会の関わりや、科学の伝え方に関しても実践経験をもとにしたレクチャーを行う。
アクティブ・ラーニング
授業の後半はグループワークが中心となり、講師はリサーチや発表準備のサポートに回る。また、授業の前半においても、一人一人の発表の機会を重視し、能動的に授業に取り組める環境づくりを行う。
情報リテラシー教育
主にインターネットを活用した自然科学に関する情報取得の方法についてレクチャーする。また、調べた内容を効果的にプレゼンする方法についても指導する。
ICT活用
授業内外での情報収集、授業での最終発表にはPC(タブレット端末等)を利用し、資料作成等に役立つwebサービスなどについても適宜紹介する。
評価基準
評価基準
評価方法 知識・理解(K) 思考・判断(K) 関心・意欲・態度(V) 技術・表現(A)
平常点
中間レポート①
中間レポート②
最終レポート
発表
学習目標(到達目標)
学習目標(到達目標)
知識・理解の観点 (K)
自然科学に関する歴史的発見や最新の研究成果などについて学び、その多様性と共に、普遍的な性質についても知り、「自然科学とは何か」を自分の言葉で説明することができる。
思考・判断の観点 (K)
科学的なものの見方や考え方を活用し、インターネット上の自然科学に関する記述などに関して、情報の真偽や正確性について判断することができる。
関心・意欲・態度の観点 (V)
授業内で積極的に発言し、グループワークにも主体的に関わること。また、授業外においても自然科学に関する情報の収集に努めること。
技術・表現の観点 (A)
自然科学に関してグループで調べた内容をもとにスライドを作成する技術、作成したスライドをもとに発表する技術の双方を身に付け、効果的な発表ができること。